不登校の前兆・初期症状チェック|小学生の行き渋りサインと横浜でできる早期対応

「最近、朝になると腹痛を訴える」
「月曜日だけ体調が悪い」
「なんとなく学校がつらいと言う」

それは、不登校の前兆や初期症状かもしれません。

不登校は突然始まるものではなく、
小さな行き渋りのサインから少しずつ進行することが多いと言われています。

この記事では、不登校一歩手前のサイン、
休ませるべきか様子を見るべきかの判断基準、
家庭でできる初期対応、
そして横浜で利用できる支援制度や学びの選択肢までを整理します。

「まだ間に合う段階」でできることを、一緒に考えていきましょう。


  1. 不登校の前兆・初期症状チェック|小学生の行き渋りサインを親が見逃さないために
    1. 朝の腹痛・頭痛は不登校のサイン?身体症状から見る初期兆候
    2. 月曜日・新学期・クラス替え後に不調が出る理由
    3. 「学校に行きたくない」と言えない子どもの本音
    4. 学校の話をしない・笑顔が減る・無口になる変化
    5. どこからが“不登校一歩手前”なのかの判断目安
  2. 不登校になる前に起きている心理メカニズム|学校不適応は甘えではない
    1. ストレスが腹痛・頭痛になる仕組み(ストレス脆弱性モデル)
    2. 自己決定理論から見る「やらされ感」と無力感
    3. 自己肯定感の低下が行き渋りを生むプロセス
    4. 低学年と中学生で異なる不登校の初期症状
    5. 学校不適応は“環境とのミスマッチ”という視点
  3. 不登校になる前にどうする?休ませるべき?様子を見るべき?判断基準の整理
    1. 1日休ませると癖になるは本当か
    2. 無理に登校させるリスクと悪化パターン
    3. 様子を見るべきかの判断基準
    4. 戦略的休養という考え方
    5. 親の焦りが判断を難しくする理由
  4. 不登校を防ぐために家庭でできる初期対応|親の関わり方チェック
    1. まず整えるべきは学力ではなく安心感
    2. 言ってはいけないNGワード
    3. 小さな成功体験を再設計する具体策
    4. 生活リズムと身体回復を整える
    5. 家庭だけで抱え込まないという選択
    6. 初期対応の本質は“修復”ではなく“再設計”
  5. 横浜で不登校一歩手前の子どもを支える選択肢|学校以外の学びと公的支援の両輪
    1. 横浜市の不登校支援「ハートフル」とは?
    2. ハートフルの利用イメージと相談の流れ
    3. 学校以外の学びの選択肢とは?
    4. 公的支援と民間支援の組み合わせが強い理由
  6. 不登校は「なる前」が分岐点|早期相談が未来を変える理由
    1. 不登校が長期化するプロセス
    2. 「学校に戻す」だけがゴールではない
    3. 早期相談がもたらす3つの効果
    4. 横浜でできる“予防的な動き”
    5. 親が一人で抱えなくていい理由
    6. 「まだ間に合う」段階を大切に

不登校の前兆・初期症状チェック|小学生の行き渋りサインを親が見逃さないために

「うちの子、もしかして不登校の前兆かもしれない…」

そう感じる瞬間は、たいてい“はっきりした拒否”よりも、もっと曖昧な変化から始まります。

文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によれば、不登校は年々増加しており、小学生段階でも珍しいものではなくなっています。しかし実際には、ある日突然行けなくなるというよりも、「行き渋り」や「体調不良」という形で徐々に表れるケースが多いのです。

ここでは、不登校一歩手前の初期症状について整理します。


朝の腹痛・頭痛は不登校のサイン?身体症状から見る初期兆候

朝になると腹痛や頭痛を訴える。吐き気があると言う。微熱が続く。

しかし、休日や夕方になると元気になる。

このパターンは、不登校の前兆として非常に多く見られます。

心理学では「ストレス脆弱性モデル」と呼ばれる考え方があります。これは、人はストレスが一定の閾値を超えると身体症状として表れる、という理論です。特に子どもは言語化能力が十分ではないため、「つらい」「不安だ」という感情が腹痛や頭痛として出やすいとされています。

重要なのは、これは“仮病”ではないという点です。実際に身体は反応しています。

「甘えているだけでは?」と疑う前に、まずはストレスのサインかもしれないと捉えることが、不登校を防ぐ第一歩になります。


月曜日・新学期・クラス替え後に不調が出る理由

月曜日だけ体調が悪い。
新学期から急に様子が変わった。
クラス替え後に元気がなくなった。

これも典型的な行き渋りのサインです。

環境変化は、子どもにとって想像以上に大きな負荷になります。特に4月や9月、長期休み明けは不登校が増える時期です。

新しい担任、新しいクラスメイト、席替え、学習内容の変化。これらはすべて「適応課題」です。

自己決定理論(Deci & Ryan)では、人は「自律性」「有能感」「関係性」の3つが満たされないと動機づけが低下するとされています。学校環境でこの3つが崩れると、「なんとなく行きたくない」という状態に近づきます。

ここで無理に「頑張れ」と押すと、さらに自律性が損なわれることがあります。


「学校に行きたくない」と言えない子どもの本音

実は多くの子どもは、はっきりと「学校に行きたくない」と言いません。

代わりに、

・「今日は体育ある?」
・「宿題忘れたら怒られる?」
・「みんな嫌ってないかな」

といった不安を小出しにします。

これは、不登校の初期段階でよく見られるサインです。

子ども自身も「なぜつらいのか」分かっていない場合があります。はっきりしたいじめやトラブルがなくても、静かな孤立や、学習の遅れ、感覚過敏などが背景にあることもあります。

横浜市内でも、「理由が分からないけれど元気がなくなった」という相談は少なくありません。

こうした段階で環境を再設計できると、不登校への移行を防げることがあります。横浜で少人数環境の学びを実践しているモアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)でも、「完全に行けなくなる前」の相談が増えているのはそのためです。


学校の話をしない・笑顔が減る・無口になる変化

行き渋りは、必ずしも体調不良だけではありません。

・学校の話をしなくなる
・給食の話題が消える
・友達の名前が出なくなる
・笑顔が減る
・帰宅後に急にイライラする

これらは“静かなサイン”です。

特に注意したいのは、「頑張って学校に行っているけれど、家で崩れる」タイプです。

この場合、すでにエネルギーを限界まで使っています。外では問題なく見えても、内側では消耗している可能性があります。

モアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)に相談に来るご家庭の中にも、「まだ学校には行けているけれど、家で崩れる」というケースが少なくありません。完全に不登校になる前に環境調整を考えることが、長期化を防ぐ鍵になることもあります。


どこからが“不登校一歩手前”なのかの判断目安

では、どこからが危険信号なのでしょうか。

目安としては、

✔ 身体症状が2週間以上続く
✔ 学校の話題を極端に避ける
✔ 自己否定的な言葉が増える
✔ 休日も元気が戻らない

このいずれかが見られる場合は、「様子見」だけではなく、環境の見直しを検討する段階かもしれません。

不登校は“突然の出来事”ではなく、“徐々に進むプロセス”です。

そして多くの場合、「まだ間に合う段階」が存在します。

横浜で早期に相談できる場として、学校復帰を前提にしない学びの再設計を行っているモアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)のような選択肢もあります。無理に動かすのではなく、今の状態に合う環境を探すという視点は、初期段階ほど有効です。


不登校になる前に起きている心理メカニズム|学校不適応は甘えではない

「理由がはっきりしないのに学校がつらい」
「特別ないじめもないのに元気がない」

このような状態は、周囲から見ると理解しづらいものです。そのため、「甘えでは?」「気持ちの問題では?」と捉えられてしまうこともあります。

しかし教育心理学の視点から見ると、不登校一歩手前の段階には、明確な“心理的プロセス”が存在します。

ここでは、代表的な理論をもとに整理していきます。


ストレスが腹痛・頭痛になる仕組み(ストレス脆弱性モデル)

ストレス脆弱性モデルとは、もともと精神医学で提唱された理論で、「人はそれぞれストレスに対する耐性(脆弱性)があり、一定の閾値を超えると症状として現れる」という考え方です。

子どもにとってのストレス要因は、大人が想像するよりも多様です。

・クラス内の微妙な人間関係
・発表やテストへの不安
・担任との相性
・感覚過敏(音・光・匂い)
・学習スピードへのプレッシャー

これらが積み重なり、ある日「腹痛」や「頭痛」として表面化します。

重要なのは、「突然弱くなった」のではなく、“蓄積していた”という点です。

この段階で無理に登校を続けさせると、さらに閾値を超え、長期化する可能性が高まります。

文部科学省の不登校調査でも、「無理な登校刺激が状態を悪化させるケースがある」と指摘されています。


自己決定理論から見る「やらされ感」と無力感

アメリカの心理学者エドワード・デシとリチャード・ライアンが提唱した「自己決定理論(Self-Determination Theory)」は、近年の教育現場でも広く引用されている理論です。

この理論では、人の内発的動機づけは次の3要素で支えられているとされます。

  1. 自律性(自分で選んでいる感覚)
  2. 有能感(できるという感覚)
  3. 関係性(つながっている感覚)

学校生活の中で、

・指示ばかりで選択の余地がない
・テストで失敗が続き有能感が下がる
・クラスで孤立感がある

この3つが同時に損なわれると、「行きたくない」という状態が生まれやすくなります。

ここで重要なのは、「怠けたい」のではなく、「心理的エネルギーが枯渇している」という理解です。

横浜でも、少人数環境で学びを再設計するモアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)に相談に来る家庭の多くが、「やる気がない」のではなく「やらされ感が強すぎた」というケースです。

環境が変わると、自律性と有能感が回復することがあります。


自己肯定感の低下が行き渋りを生むプロセス

自己肯定感が下がると、「どうせできない」「また怒られる」という予測が先に立ちます。

すると脳は、危険を避けるために“回避行動”を選びます。これが行き渋りです。

行き渋りは失敗ではなく、「自己防衛反応」と捉えることができます。

特に小学生段階では、学習のつまずきが続くと急速に自己評価が下がります。

その結果、

・宿題をやらなくなる
・テスト前に体調を崩す
・朝に強い不安が出る

という形で現れます。

このとき、「努力不足」と捉えると悪循環に入ります。
「エネルギーが減っている」と捉えると、対応が変わります。


低学年と中学生で異なる不登校の初期症状

不登校の初期兆候は年齢によって異なります。

低学年の場合は、

・母子分離不安
・環境変化への適応困難
・担任依存

が目立ちます。愛着理論(ジョン・ボウルビィ)では、安全基地が揺らぐと不安行動が強まるとされています。

一方、中学生では、

・成績プレッシャー
・進路不安
・対人関係の複雑化
・自己同一性の揺らぎ(エリクソンの発達理論)

が背景になります。

つまり、「同じ不登校前兆」でも中身は異なります。

一律の対応ではなく、その子の段階に合った環境調整が必要になります。


学校不適応は“環境とのミスマッチ”という視点

近年、教育心理学では「学校不適応=個人の弱さ」ではなく、「環境とのミスマッチ」と捉える視点が広がっています。

クラス規模、学習スピード、評価方法、空間環境。

これらが合わないと、どんな子でもエネルギーを消耗します。

横浜で学校以外の学びを選択肢として探す家庭が増えている背景にも、この「ミスマッチ」という理解があります。

モアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)は、成績や学年で一律に進めるのではなく、「今の状態に合わせて学習を再設計する」方針をとっています。完全に不登校になる前の段階で相談に来るケースが多いのは、この“環境調整”が初期段階ほど効果的だからです。


不登校一歩手前で起きているのは、

✔ エネルギーの消耗
✔ 自律性の低下
✔ 有能感の損失
✔ 関係性の不安

です。

「甘え」ではなく、心理的なプロセスです。

だからこそ、対応は“叱責”ではなく“再設計”になります。


不登校になる前にどうする?休ませるべき?様子を見るべき?判断基準の整理

「今日は休ませた方がいいのか、それとも行かせるべきなのか」

不登校一歩手前の段階で、多くの保護者が最も悩むのがこの判断です。

特に検索されやすいのが、

・1日休ませたら癖になる?
・無理に行かせるのは逆効果?
・どこまで様子を見るべき?

といった問いです。

ここでは、感情ではなく“判断軸”で整理していきます。


1日休ませると癖になるは本当か

結論から言えば、「休ませたから不登校になる」という単純な因果関係はありません。

文部科学省のガイドラインでも、不登校対応において「無理な登校刺激は慎重に」と明記されています。

問題は「休ませること」そのものではなく、

・理由の整理がないまま繰り返す
・休養後の再設計がない
・家庭内で罪悪感を強める

といった状態です。

戦略的な休養は回復につながりますが、場当たり的な休みは不安を強めます。


無理に登校させるリスクと悪化パターン

「行けばなんとかなる」
「甘やかしてはいけない」

この思いは自然です。しかし、ストレスが閾値を超えている場合、無理な登校は逆効果になることがあります。

悪化パターンは次のような流れです。

  1. 無理に登校
  2. 強い消耗
  3. 帰宅後に崩れる
  4. 自己否定が強まる
  5. 翌朝さらに強い拒否反応

このループに入ると、完全不登校に移行する可能性が高まります。

重要なのは、「行かせるか・休ませるか」の二択ではなく、「回復できるかどうか」です。


様子を見るべきかの判断基準

様子を見ることが適切なケースもあります。

たとえば、

✔ 一時的な環境変化(行事前など)
✔ 休日は元気が戻る
✔ 自己否定的発言がない
✔ 登校後は大きな崩れがない

こうした場合は、軽い揺らぎの可能性があります。

一方で注意すべきサインは、

✔ 2週間以上身体症状が続く
✔ 朝に強い不安発作が出る
✔ 「どうせ無理」と言い始める
✔ 学校の話題を完全に拒否する

この段階では、「様子見」よりも「環境調整」の検討が必要です。


戦略的休養という考え方

休養は逃げではありません。再設計のための準備期間です。

戦略的休養とは、

  1. 休む理由を整理する
  2. 回復指標を決める(睡眠・表情・会話量など)
  3. 次のステップを具体化する

この3つが揃った状態を指します。

ここで大切なのは、「ただ家にいる」状態を長引かせないことです。

不登校が長期化するケースの多くは、“空白期間”が長くなることです。エネルギーが戻ってきた段階で、安心して通える環境を用意できるかが分岐点になります。

横浜で不登校一歩手前の段階から相談を受けているモアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)では、「完全に行けなくなってから」ではなく、「まだ通えているけれど揺らいでいる」段階での環境再設計を重視しています。早い段階ほど選択肢は広がります。


親の焦りが判断を難しくする理由

不登校は、子どもだけでなく親の心理も揺らします。

・将来への不安
・内申への影響
・周囲の目
・仕事との両立

この焦りが強まると、判断が“極端”になりやすくなります。

「絶対に行かせなければ」
「もう学校は無理かもしれない」

この両極端を行き来すると、子どもも不安定になります。

まず整えるべきは、親の安心感です。

判断基準は、

✔ 回復しているか
✔ 消耗が続いていないか
✔ 環境を変える余地があるか

この3点です。

「今すぐ正解を出す」必要はありません。
しかし、「何もしないで様子を見る」ことも最善ではありません。


不登校一歩手前は、“分岐点”です。

無理に押すか、放置するかではなく、
「どの環境なら回復できるか」という視点が重要です。


不登校を防ぐために家庭でできる初期対応|親の関わり方チェック

不登校一歩手前の段階で、もっとも大きな影響を持つのは「家庭での関わり方」です。

この時期は、劇的な解決策よりも“微調整”が重要になります。

強く押すことでも、完全に自由にすることでもありません。
子どものエネルギーを回復させながら、環境を再設計していく段階です。

ここでは、家庭でできる具体的な対応を整理します。


まず整えるべきは学力ではなく安心感

行き渋りが始まると、多くの保護者が心配するのは「勉強の遅れ」です。

しかし心理学的には、学力より先に整えるべきものがあります。それは「安心感」です。

ジョン・ボウルビィの愛着理論では、人は安心できる基地があるときに探索行動(学習)を行うとされています。逆に不安が強いとき、人は防衛行動を優先します。

つまり、安心がなければ学習は機能しません。

具体的には、

・否定せずに話を聞く
・感情をそのまま受け止める
・すぐに解決策を提示しない

この3つが基本になります。

「どうして?」「何があったの?」と原因追及を急ぐよりも、

「つらかったんだね」
「そう感じているんだね」

という言葉の方が回復を早めます。


言ってはいけないNGワード

初期段階で悪循環を生む言葉があります。

・「みんな頑張ってるよ」
・「甘えてるだけじゃない?」
・「行かないと将来困るよ」
・「もう知らないよ」

これらは一見もっともらしく聞こえますが、自己肯定感をさらに下げる可能性があります。

自己肯定感が下がると、「どうせできない」という回避思考が強まり、行き渋りが固定化します。

代わりに有効なのは、

・「今はエネルギーが減ってるんだね」
・「どうしたら少し楽になるかな」
・「一緒に考えよう」

といった“伴走型”の言葉です。


小さな成功体験を再設計する具体策

不登校一歩手前の子どもは、「できなかった経験」が蓄積していることが多いです。

そこで有効なのは、“成功体験のサイズを小さくする”ことです。

例:

× 宿題を全部やる
○ 1問だけ一緒に解く

× 1日フル登校
○ 午前中だけ登校

× 100点を目指す
○ 分からなかった問題を1つ理解する

成功体験は、自律性と有能感を回復させます。

自己決定理論が示すように、人は「できた」という感覚が戻ると動き出します。


生活リズムと身体回復を整える

行き渋りがあるときは、生活リズムが崩れがちです。

・夜更かし
・朝起きられない
・ゲーム時間増加

しかしこれは「怠け」ではなく、ストレス回避行動である場合があります。

優先順位は、

  1. 睡眠
  2. 食事
  3. 運動
  4. 学習

この順番です。

睡眠が安定すると、不安反応は下がります。
身体が整うと、判断も整います。


家庭だけで抱え込まないという選択

ここまでの対応をすべて家庭だけで行うのは、現実的には難しいこともあります。

親の不安が強いまま対応を続けると、言葉の端々に焦りが出ます。それは子どもにも伝わります。

だからこそ、「相談」という行動は予防策になります。

横浜で少人数制の学びを実践しているモアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)では、完全に不登校になる前の段階から相談を受け付けています。学力向上だけでなく、今の状態に合わせた学習設計や生活リズムの再構築を一緒に整理するスタイルです。

環境を変えることが必ずしも正解とは限りません。しかし、「環境を調整できる」という選択肢を持つことは、親子の安心材料になります。


初期対応の本質は“修復”ではなく“再設計”

不登校一歩手前の段階では、「元に戻す」ことを目標にしがちです。

しかし本質は、「より合う形に再設計する」ことです。

・何が消耗を生んでいるのか
・どの環境なら回復できるのか
・どのペースなら続くのか

この問いを一緒に考えることが、長期化を防ぎます。

完璧な対応はありません。
ただ、早い段階ほど選択肢は広いという事実はあります。


横浜で不登校一歩手前の子どもを支える選択肢|学校以外の学びと公的支援の両輪

不登校になる前の段階だからこそ、家庭だけで抱え込まず、学校・公的支援・民間の学びの選択肢を知ることが大切です。この章では、横浜市で利用できる支援制度(ハートフル)と、民間の学びの選択肢を整理します。


横浜市の不登校支援「ハートフル」とは?

横浜市では、不登校の小中学生向けに公的支援制度として 「ハートフル」 が運用されています。これは学校や教育支援センターと連携しながら、子どもが安心して過ごせる“居場所型の支援”を提供する取り組みです。 

「ハートフル」は次のような形で展開されています:

ハートフルルーム
 学校内に設置された通室型支援スペース。週数回、少人数で学習支援・交流ができます。 

ハートフルスペース・ルーム
 学校外の施設で、創作活動やスポーツ体験を通して自己肯定感や社会的自立を育む活動が行われています。 

ハートフルセンター上大岡
 2025年8月に開設された総合支援拠点で、創作・学習・相談・保護者支援など多様な支援が一つの施設で受けられます。 

ハートフルの最大の特徴は、「学校復帰を唯一のゴールにしない」柔軟な支援です。子ども自身のペースで安心して過ごせる環境を提供し、必要に応じて保護者との相談や学校との連携も行われます。 


ハートフルの利用イメージと相談の流れ

「ハートフル」を利用した支援は、基本的に学校や横浜教育支援センターを通じて申し込みます。 

例えば、

  1. 学校の担任・スクールカウンセラーと相談
  2. 横浜教育支援センターへ連絡
  3. 通室支援(ハートフルルーム/スペース)利用
  4. 学校・家庭・支援センターで定期的に状況共有

というように、“子ども・保護者・学校・支援センター”が連携して支える体制になっています。 

ハートフルセンター上大岡などでは、保護者向け相談会や情報交換の場も設けられており、家庭の不安を一人で抱え込まない仕組みが整いつつあります。 


学校以外の学びの選択肢とは?

一方で、「学校復帰を前提にしていない」学びの選択肢もあります。

こうした選択肢は、不登校が長期化する前の段階での選択肢になり得ます。

具体的には、

・フリースクール
・民間学びの場
・少人数制の学習支援

などがあります。

これらは義務教育の「学校」に属しない学びですが、「社会とのつながり・自分のペースで進める学習・居場所の確保」という意味で、ハートフルと共通する価値を持つ支援の形です。

たとえば、横浜で少人数制の学びを提供する場として、モアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)があります。
ここでは、学校復帰を前提とするだけでなく、子ども一人ひとりの状態に合わせた学習設計や生活リズムの整え方を一緒に考えるサポートが行われています。こうした民間の選択肢は、ハートフルの支援と併用することも可能です。


公的支援と民間支援の組み合わせが強い理由

公的支援「ハートフル」は、

・費用が無料
・学校と連携している
・専門スタッフによる支援がある

という強みがありますが、利用対象や提供時間帯が決まっている場合があります。 

一方で民間の学びの場は、

・柔軟な時間設定
・子どものペース優先
・学習と生活リズムを包括的に支援

といった特徴があります。

両者は排他的ではなく、どちらも子どもの安心を支える選択肢となります。
そして、早期の段階で複数の選択肢を知っておくことが、長期化を防ぐ鍵になります。


この記事では、

✔ 横浜市の公的支援「ハートフル」
✔ 通室支援(ハートフルルーム・スペース)
✔ 保護者相談の仕組み
✔ 民間学びの選択肢としてのモアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)

を整理しました。

横浜市では、2015年代以降、居場所支援の多様化が進められており、ハートフルセンター上大岡のような拠点も設けられています。これらは、学校だけでなく社会全体で子どもを支える仕組みの一部です。 


不登校は「なる前」が分岐点|早期相談が未来を変える理由

不登校は、ある日突然始まるように見えて、実際には「小さなサインの積み重ね」で進行します。

そして多くの場合、
“まだ間に合う段階”が存在します。

ここが分岐点です。

完全に登校できなくなってから動くのと、揺らぎの段階で環境を見直すのとでは、回復のプロセスも選択肢の幅も大きく変わります。


不登校が長期化するプロセス

長期化するケースには、ある共通点があります。

  1. 初期サインを「様子見」でやり過ごす
  2. 身体症状が固定化する
  3. 自己肯定感が下がる
  4. 学習の遅れが不安を強める
  5. 外に出るハードルが上がる

このループに入ると、動き出すエネルギーが必要になります。

逆に言えば、
ループに入る前に環境を調整できれば、深刻化は防げる可能性が高いということです。


「学校に戻す」だけがゴールではない

ここで重要なのは、ゴールを「元通り」にしないことです。

・前と同じクラス
・前と同じペース
・前と同じ評価基準

これに戻すことが正解とは限りません。

大切なのは、

✔ 今の状態で回復できる環境か
✔ エネルギーを消耗し続けないか
✔ 自律性と有能感が戻るか

という視点です。

文部科学省の通知でも、「多様な学びの保障」が明確に示されています。学校以外の場も含めて、子どもに合う環境を探すことは、決して特別なことではありません。


早期相談がもたらす3つの効果

早い段階で相談することで得られる効果は、大きく3つあります。

① 親の焦りが整理される
② 子どもの状態を客観的に見られる
③ 選択肢が増える

特に②は重要です。

家庭内だけで考えると、「甘えなのか」「病気なのか」という二択になりがちです。しかし実際は、その間に多くのグラデーションがあります。

第三者が入ることで、「今は再設計の段階ですね」と言語化されるだけで、安心が生まれることがあります。


横浜でできる“予防的な動き”

横浜市には公的支援としてハートフルがあります。
そして民間の学びの場も複数存在します。

重要なのは、
「完全に行けなくなってから」ではなく、
「揺らぎ始めた段階」で動くことです。

横浜で少人数環境の学びを実践しているモアナビ協創学園(https://moanavi.com/school)では、不登校状態の子どもだけでなく、「まだ通えているけれど不安定」という段階から相談を受けています。

環境を少し変えるだけで回復するケースもあれば、ペースを落とすだけで安定することもあります。

大きな決断をする必要はありません。
まずは「話してみる」ことから始まります。


親が一人で抱えなくていい理由

不登校一歩手前の段階で、もっとも消耗しているのは、実は親かもしれません。

・仕事との両立
・将来への不安
・周囲の目
・兄弟との比較

しかし、家庭だけで背負う必要はありません。

社会は、少しずつですが、変わっています。

不登校は“異常”ではなく、“選択肢を再設計するタイミング”として捉えられるようになっています。


「まだ間に合う」段階を大切に

この記事をここまで読んでくださったということは、
すでに「何か気づいている」段階だと思います。

その感覚は、非常に重要です。

不登校は突然ではありません。
そして、早いほど道は広い。

焦らなくて大丈夫です。
しかし、放置もしない。

このバランスが未来を分けます。


📚学びの本棚から、次の1冊を
このテーマに関連する教育・学びのコラムを、本棚を眺めるように探せます。
→ MOANAVI Library をひらく

この記事を書いた人
西田 俊章(MOANAVIスクールディレクター/STEAM教育デザイナー)
公立小学校で20年以上、先生として子どもたちを指導し、教科書の執筆も担当しました。
現在はMOANAVIを運営し、子どもたちが「科学・言語・人間・創造」をテーマに学ぶ場をデザインしています。

タイトルとURLをコピーしました