
「うれしかったことは全部あってたこと」
理科のプリントを終えたあと、ある子がそう振り返りました。
この日の学習は、「水よう液の性質」と「月と太陽」でした。
教科書を見ながら、自分で答えを探していた
最初に取り組んだのは、「水よう液の性質」のプリントでした。
この子は、すぐに人に聞くのではなく、教科書を見ながら答えを探していました。
水溶液の性質、リトマス紙の色の変化、金属を入れたときの様子など、確認することはいくつもあります。
記録を見ると、この日は「ヒントでできた」となっている項目が多くありました。
水溶液には酸性・中性・アルカリ性があること。
酸性の水溶液は青色リトマス紙を赤色に変えること。
アルカリ性の水溶液は赤色リトマス紙を青色に変えること。
二酸化炭素は水にとけて炭酸水になること。
一つひとつ、すぐに完璧にできたわけではありません。
でも、教科書を使いながら、答えにたどり着こうとしていました。
「全部あってたこと」がうれしかった
「水よう液の性質3」のプリントでは、ほとんどの時間を調べることに使っていました。
そして、振り返りに書かれていたのが、
「うれしかったことは全部あってたこと」
という言葉でした。
ただ丸がついた、というだけではありません。
自分で教科書を見て、考えて、答えを選び、その結果として合っていた。
そのことが、本人にとってうれしい経験になっていました。
月と太陽では、一度まちがえた
次に取り組んだのは、「月と太陽」のプリントでした。
ここでも、自分で進めていました。
ただ、図を見ながら考えていたものの、途中で間違いがありました。
そこで先生は、答えをそのまま教えるのではなく、実際に物を使って月と太陽を設定し、月の見え方を確かめられるようにしました。
図だけで考えるのが難しいときに、実物の位置関係として見てみる。
すると、月と太陽の関係が少し見えやすくなります。
ヒントのあと、自分で解くことができた
先生の記録には、
「図を見て自分で進めていたが間違っていた。実際に物を使って月と太陽を設定して月の見え方を実演させる等のヒントを出した。自分で問題を解くことができた。」
と残されています。
大切なのは、ヒントをもらったあとに、自分で問題を解くことができたことです。
最初から一人で全部できることだけが、学びではありません。
わからないところで立ち止まり、見方を変えて、もう一度考えてみる。
その先で、自分の力で答えにたどり着く。
この日の「できた」は、そういう形の「できた」でした。
小さな成功が、次の学びにつながる
この子は、「水よう液の性質」でも「月と太陽」でも、教科書やヒントを使いながら学習を進めていました。
そして、振り返りには同じ言葉が残っています。
「うれしかったことは全部あってたこと」
自分で調べた。
ヒントをもらって考え直した。
最後に答えが合っていた。
その小さな成功が、次の学びに向かう力になります。
MOANAVIでは、子どもが一人でできたことだけでなく、ヒントを使ってできたことも大切にしています。
そこには、「わからない」から「できた」へ進む途中の姿があるからです。
この日の理科の時間にも、その途中の姿がありました。
教科書を見て、図を見て、実物で確かめて、もう一度考える。
「全部あってたこと」
その短い言葉の中に、自分で進めた手応えが残っていました。


