【実践記録|2026.03.13】つまずきから理解をつくる学び|割り算の筆算・分数計算に取り組んだ教室の学習行動

今回の学びの概要

2026年3月13日のMOANAVIの教室では、算数・理科・社会を中心とした基礎学習に取り組みました。

子どもたちはそれぞれの学習課題を選びながら、割り算の筆算、分数の計算、折れ線グラフ、電流、大地の変化、中学歴史などの単元に取り組みました。

今回の学習の特徴は、「すぐに答えを求める」のではなく、分からない問題に出会ったときに自分で試行錯誤しながら理解をつくろうとする学習行動が多く見られたことです。

割り算の筆算や分数計算など、概念理解が必要な単元では一度で解けない問題もありました。しかし子どもたちは途中であきらめるのではなく、解き方を考え直したり、資料を見ながら理解を整理したりしながら学習を続けていました。

MOANAVIでは、こうした「つまずきから理解をつくる学習行動」を大切にしています。

実践

算数では、割り算の筆算や分数の計算に取り組む子どもが多く見られました。

割り算の筆算では、計算手順を理解するまでに時間がかかる場面がありました。途中で手が止まることもありましたが、教師がすぐに答えを示すのではなく、「どこまで分かっているか」を確認しながら考えることを促しました。子どもはもう一度問題を見直し、自分で計算の流れを整理しながら解き直していました。

分数の計算では、最初は一人では解くことが難しい場面もありました。しかしヒントをもとに計算の仕組みを考え直すことで、自分で解き方を見つけることができました。その後は同じ形式の問題を粘り強く解き続け、最後までやり切る姿が見られました。

また、算数検定6級の問題に挑戦する子どももいました。難しい問題に出会ってもすぐに答えを求めるのではなく、自分で考えながら解こうとする姿勢が見られました。

理科では「電流」の単元に取り組む場面がありました。回路の理解が難しく、最初はどのように考えればよいか戸惑う様子もありましたが、教師が必要なポイントだけを補足すると、もう一度問題を読み直しながら理解を整理していました。

また、「大地の変化」の単元では、資料を見ながら内容を確認し、理解を深めていく学習が進められていました。

社会では中学歴史の学習に取り組みました。資料や教科書を参照しながら、出来事の流れを整理していく姿が見られました。

生活科では「春の生き物」に関する学習も行われ、身の回りの自然への関心を広げる時間となりました。

教室では、子どもたちがそれぞれの課題に取り組みながら、自分のペースで学習を進めていました。

学習理論から見るMOANAVIのサポート

今回の実践では、ヴィゴツキーの「最近接発達領域(ZPD)」が多く見られました。

割り算の筆算や分数計算では、一人では難しい場面がありました。しかし教師が少しだけ支援を行うことで、子ども自身が理解を作り直すことができました。このような「少しの支援でできる課題」は、まさにZPDの領域です。

また、子どもたちの学習行動にはZimmermanが提唱する「自己調整学習」の特徴も見られました。

分からない問題に出会ったとき、子どもたちは

・もう一度問題を読み直す
・解き方を考え直す
・資料を見ながら理解する

といった行動を取っていました。

これは「分からないときにどうするか」を自分で調整している状態です。

さらに教師は、答えを教えるのではなく、必要な場面でヒントを出したり考え方を確認したりしながら学習を支えていました。これは形成的アセスメントの考え方に基づいたサポートです。

Bransfordが示した学習環境デザインの視点から見ると、今回の教室は「学習者中心の環境(Learner-centered environment)」として機能していました。

子どもが自分で課題を選び、自分の理解の状態をもとに学習を進めていく環境が整えられていることが、今回の学習行動からも確認できます。

今回見えた学び

今回の実践で特に印象的だったのは、子どもたちが「つまずき」を学びの一部として受け止めていたことです。

割り算の筆算や分数計算では、一度で正しく解けない場面もありました。しかし子どもたちは、そこで学習を止めるのではなく、もう一度考え直しながら理解を作ろうとしていました。

このような行動は、単に問題が解けるようになること以上に重要な学習の力です。

MOANAVIでは、子どもが自分の学びを調整しながら理解を作っていくプロセスを大切にしています。

子どもがどの課題を選び、どこで止まり、どのように考え直し、どのように理解を深めていくのか。その学習行動を観察しながら、教師は必要な場面でだけサポートを行います。

今回の教室でも、つまずきから理解をつくる学習のプロセスが、静かに積み重なっていました。


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