STEAMとは
STEAMは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、アート(Arts)、数学(Mathematics)と言う5つの領域の頭文字をとって作られた言葉です。
狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く社会発展の第5フェーズとして「超スマート社会」(Society 5.0)が提唱されています。
この超スマート社会においてAI (人工知能)を活用し、新たな価値を生み出すことができる人材が求められています。
それが、STEAMという、これまでは関連性が低いとされてきた複数の領域をつないで、活動や学びを活性化させようとする人材なのです。
STEAM人材
STEAM人材は、一生をかけて「なぜ」と問い続けながら、これまでに人類が創出してきた知識や技術や視点をつなぎ合わせて、まったく新しいものを創出することで、人類と社会を新しい社会へと導いていきます。
STEAM人材には、型にはまらない、ひとまずやってみる、失敗して前進すると言うイノベーターのマインドセットが必要です。
そして、イノベーターのマインドセットは学習によって後天的に身に付けることができます。
イノベーションは一握りの特別な天才だけが行えるものではなく、だれでもイノベーターになれるのです。
STEAM教育
STEAMを体現できる人材を育成していくには、新しい学びのフレームワークが必要になります。
リンダ・ダーリン・ハモンドらよると、伝統的な系統学習型に代わる効果的な新しい学びの形として、次の3つの学習法を挙げています。
①プロジェクト・ベース学習
②プロブレム ・ベース学習
③デザイン・ベース学習
これら3つの学習法は、学習者が主体となって自ら問題解決をする「探求型」の学びです。
これらの学習法を通して、問題発見解決力、論理的思考力、創造力、自己調整力、協働力を身に付けていくことが必要です。
日本の学校教育
日本の学校では、これらの力を身に付けることができるような授業を目指す授業改善が行われつつあります。
ただ、社会の変化のスピードに比べると、教育の変化のスピードはずいぶんゆっくりです。
公教育においては、「失敗」とされる世代を生み出してはならず、全員に対して公平である必要があるため、思い切った改革を実行しにくく、慎重にならざるをえません。
イノベーターのマインドセットとは対極にある状況です。