
おうちでサイエンス!
サイコロで確率の実験をしよう
サイコロを振ると、どの目の合計が一番出やすいか知っていますか?この記事では、サイコロを使った確率の実験を紹介します。自宅で簡単にできるので、親子で一緒にチャレンジしてみましょう!
サイコロの目のしくみを知ろう
サイコロは、立方体(六面体)の形をしていて、各面に1から6までの数字が書かれています。一般的なサイコロでは、向かい合った面の目の合計が 7になるように作られています。

- 1の反対側は6
- 2の反対側は5
- 3の反対側は4
このルールを知っていると、サイコロを作るときに役立ちますよ!
サイコロを使って確率の実験をしよう
【準備するもの】
- 木のブロック(なければ紙で作ってもOK)
- ペン
- サイコロ(市販のものでもOK)
- 記録用の紙とペン
【実験の手順】
- 木のブロックに1から6までの数字を書き、2つのサイコロを作る。(または市販のサイコロを使う)
- 2つのサイコロを同時に投げる。
- 出た目の合計を計算して記録する。
- これを 36回以上 繰り返す。
- 一番よく出る目を調べる。

サイコロの目の合計はどの数字が出やすい?
サイコロを2つ使ったときの目の合計は 2から12まで になります。では、それぞれの合計が出る確率はどのくらいなのでしょうか?
サイコロを2つ振ったときに考えられる 全ての組み合わせ(36通り) を見てみましょう。
合計の目 | 出る組み合わせ | 出る回数 |
---|---|---|
2 | (1,1) | 1回 |
3 | (1,2), (2,1) | 2回 |
4 | (1,3), (2,2), (3,1) | 3回 |
5 | (1,4), (2,3), (3,2), (4,1) | 4回 |
6 | (1,5), (2,4), (3,3), (4,2), (5,1) | 5回 |
7 | (1,6), (2,5), (3,4), (4,3), (5,2), (6,1) | 6回 |
8 | (2,6), (3,5), (4,4), (5,3), (6,2) | 5回 |
9 | (3,6), (4,5), (5,4), (6,3) | 4回 |
10 | (4,6), (5,5), (6,4) | 3回 |
11 | (5,6), (6,5) | 2回 |
12 | (6,6) | 1回 |
一番出やすいのは「7」!
表を見ると、合計が 7 になる組み合わせが 6通り あり、一番出やすいことがわかります。
次に出やすいのは、 6と8(それぞれ5通り) です。
実際にやってみるとどうなる?
実際に36回サイコロを振ってみると、確率通りに7が一番多くなるとは限りません。ですが、回数を増やせば増やすほど、確率通りの結果に近づいていく ことがわかります。
例えば、
✅ 36回投げる → 偏りが出ることがある
✅ 360回投げる → だんだん確率通りに近づく
✅ 3600回投げる → ほぼ理論通りの確率になる
これは 「大数の法則」 といって、試行回数が増えるほど、理論値に近づくことを示しています。
どうして実験を何度も繰り返すの?
理科の実験や統計では、「1回やって終わり」ではなく 何度も繰り返す ことが大切です。
例えば、
- 天気予報も過去のデータをたくさん集めて計算している
- お薬の効果を確かめる実験も、たくさんの人に試してデータを集める
- ゲームのガチャ確率も、大量の試行回数で検証できる
データを集めることで、本当に正しい結果が見えてくる のです!
まとめ
今回は、サイコロを使った確率の実験を紹介しました。
ポイントをおさらい!
✅ サイコロの反対の目の合計は7
✅ 2つのサイコロを振ると、合計は2~12になる
✅ 一番出やすいのは7、次に6と8
✅ 試行回数を増やすほど、確率通りの結果に近づく
実際にサイコロを投げて、確率の不思議を体験してみましょう!
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MOANAVIでは、「よく見る・よく考える・やってみる」を大切にしながら、子どもたちがワクワクするような実験をたくさん行っています。サイコロの実験のように、自分で試して学ぶことで、深い理解につながります。
「もっと実験してみたい!」という方は、ぜひMOANAVIで一緒に学びましょう!Let’s サイエンス!
記事を書いた人

西田 俊章(Nishida Toshiaki)
STEAM教育デザイナー / 株式会社MOANAVI代表取締役
理科・STEAM教育の専門家として、20年以上にわたり子どもたちの学びに携わる。文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』の著者であり、TVやラジオで教育解説の経験ももつ。「体験×対話」の学びを大切にし、子どもたちが楽しく学べる環境を提供している。
📚 経歴・資格
✅ 文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』著者
✅ 元公立小学校教員(教員歴20年)
✅ 横浜国立大学大学院 教育学研究科 修士(教育学)
✅ TVK『テレビでLet’s study』理科講師として出演
✅ Fm yokohama『Lovely Day』でSTEAM教育を解説