スライムの科学|高分子ゲルとは?遊んで学べる自由研究・実験の仕組みを小中学生向けに解説

プニプニ、ドロドロ、びよーん!――みんなが大好きなスライム。遊んで楽しいだけじゃなく、じつは「科学のふしぎ」がつまった実験教材でもあるんです。

スライムの正体は 高分子ゲル(こうぶんしゲル) と呼ばれる特別な物質。ゼリーや寒天と似ているけれど、性質はちょっとちがいます。この記事では、スライムの仕組みを小学生・中学生にもわかりやすく解説。

  • スライムが固まる理由
  • 高分子ゲルのひみつ
  • 食べ物や身近なものとのつながり
  • 自由研究におすすめの調べ方

などを紹介します。クイズも入っているので、遊びながら科学博士気分で読んでみてくださいね!


  1. スライムとは?小学生にもわかるゲルの性質と特徴
  2. ゲルと高分子とは?スライムの科学を深掘り
    1. 高分子ってなに?
    2. ゲルはどうしてプルプルなの?
    3. スライムは身近な高分子実験
  3. スライムの作り方と実験の注意点
    1. 基本のスライムの作り方
    2. 実験で気をつけたい安全ポイント
    3. 発展実験アイデア
  4. スライムの性質を調べてみよう
    1. 1. スライムは液体?固体?
    2. 2. 高分子のしくみ
    3. 3. 実験で確かめよう
    4. 4. 発展テーマ
  5. スライムとゲルのちがいを知ろう
    1. 1. ゲルとはなに?
    2. 2. スライムは特別なゲル
    3. 3. ゲルとスライムのちがいを整理すると?
    4. 4. 身近な「ゲル」と比べてみよう
  6. スライム作りで学べる科学【実験から学ぶ高分子の世界】
    1. 1. スライムは「高分子」がつくる
    2. 2. なぜスライムは伸びたり切れたりするの?
    3. 3. 実験を通してわかること
  7. 自由研究におすすめ!スライム実験の発展テーマ
    1. 1. 「エコスライム」をつくってみる【環境にやさしい実験】
    2. 2. スライムを利用した身近な科学実験【物性の研究】
    3. 3. スライムとゲル食品を比較する【科学+社会科の融合】
  8. おさらいクイズ|スライムとゲルについて学ぼう!
    1. クイズ① スライムはどんな物質に分類される?
    2. クイズ② スライムを冷凍庫に入れるとどうなる?
    3. クイズ③ スライムと比べられる食品のゲルとして正しいものは?
  9. まとめ|スライムは遊びから科学を学べるゲル実験

スライムとは?小学生にもわかるゲルの性質と特徴

スライムは、ただの「おもちゃ」ではありません。科学の視点から見ると、とてもユニークな性質をもつ物質です。

まず大きなポイントは、液体のようでもあり、固体のようでもある ということ。
普通の液体(ジュースや水など)は流れてしまって形を保てません。逆に固体(石や木)は形が変わらず、そのまま存在しています。

でもスライムは…

  • 液体みたいに コップに入れると形が変わって広がる
  • 固体みたいに 手でまとめると1つのかたまりになる
  • ゴムみたいに ゆっくり引っぱるとビヨーンと伸びる
  • ゼリーみたいに 指で押すとプニッとへこんで、また元に戻る

この「液体でも固体でもない」性質をもつものを、科学の言葉で ゲル(gel) と呼びます。

👉 実は、ゼリーや寒天、こんにゃくなどの食べ物も「ゲル」の仲間なんです。
スライムとゼリーを並べてみると、感触はちがっても「プルプルして形を保つ」という共通点があるのがわかりますね。

つまり、スライムは「遊んでいるだけで科学に触れられる実験材料」。
不思議な手ざわりを楽しみながら、自然と “ゲルってなんだろう?” と考えることができるんです。


クイズ①
液体と固体の中間の性質をもつ物質を何と呼ぶでしょう?

  1. プラスチック
  2. ゲル
  3. メタル

正解は 2. ゲル です。
ゲルは水をたっぷり含んでやわらかくまとまった状態で、スライムやゼリーの仲間です。


ゲルと高分子とは?スライムの科学を深掘り

スライムの不思議な性質をもっとくわしく知るには、高分子(こうぶんし) という言葉を覚えておくことが大切です。

高分子ってなに?

高分子とは、たくさんの分子(とても小さな粒のようなもの)が手をつないで、長~いひも状になったものです。
イメージすると「ビーズをたくさんつなげて作ったネックレス」や「レゴブロックを延々とつなげて作った長い棒」のようなもの。

この「長いひも分子」がたくさんあると、からまったり結びついたりして、やわらかくてのびる性質をつくり出します。

ゲルはどうしてプルプルなの?

スライムやゼリーのようなゲルは、水分をたっぷり吸いこんだ高分子の網 のような構造をしています。

  • 高分子の網 → 水をしっかり抱え込む
  • 抱え込んだ水 → プルプルの感触をつくる
  • 網のつながり → やわらかいけれど、すぐにはバラバラにならない

そのため、触ると液体のようにやわらかいのに、手をはなすと形を保つことができるのです。

スライムは身近な高分子実験

実際にスライム作りで使われる材料(ホウ砂や洗濯のり)には、高分子が含まれています。

  • 洗濯のり → PVA(ポリビニルアルコール) という高分子
  • ホウ砂水 → 高分子どうしをつなげて「網目構造」にする役割

この2つを混ぜると、高分子が網のようにつながり、水をとじこめて「ゲル=スライム」になるのです。

👉 つまりスライムは、高分子とゲルの科学実験 を身近に楽しめる、とても面白い教材なんですね。


クイズ②
高分子をイメージすると、どんなものに近いでしょう?

  1. ビーズを一つだけ
  2. ネックレスのように長くつながったもの
  3. 石ころのように固まったもの

正解は 2. ネックレスのように長くつながったもの です。
高分子は「小さな分子がたくさんつながった長いひも」で、スライムのプルプル感を生み出す正体なのです。


スライムの作り方と実験の注意点

スライムは「自由研究の定番」と言われるくらい人気のある実験です。
でも、ただの遊びではなく、科学のしくみを体感できる実験 でもあるのです。

基本のスライムの作り方

スライム作りに必要な材料は、身近なお店で手に入るものばかり。

  • 洗濯のり(PVA入り) … 100円ショップやスーパーでも買える
  • ホウ砂(ほうしゃ) … 薬局で入手できる(ホウ砂水として溶かして使う)
  •  … 洗濯のりを薄めるために使う
  • 色をつけるもの(絵の具・食紅など) … カラフルなスライムにするため

作り方の流れ(基本レシピ)

  1. コップに洗濯のりと水を入れて混ぜる(のり:水=1:1くらい)
  2. 色をつけたい場合は、ここで絵の具や食紅を加える
  3. もう一つのコップで、ホウ砂を少量の水に溶かす(ホウ砂水を作る)
  4. ホウ砂水を少しずつ加えながら混ぜると、だんだん固まってくる
  5. 手でまとめれば、プルプルのスライムが完成!

👉 このとき「ホウ砂水を入れる量」を調整すると、やわらかめ・かためのスライムを作り分けることができます。


実験で気をつけたい安全ポイント

スライムは楽しい実験ですが、いくつかの注意点もあります。

  • 口に入れない!
     スライムは食べ物ではないので、誤って口に入れないようにする。特に小さな子どもは要注意。
  • 作業後は手をよく洗う
     ホウ砂は安全に扱えるけれど、肌が弱い人はかゆくなることもあるので石けんで手を洗う。
  • 遊んだあとの処理
     スライムを流しに捨てると、排水管がつまる原因に。遊んだ後は新聞紙や袋に包んでゴミとして処分する。
  • 机や床を汚さないように
     シートや新聞紙を敷いて実験するのがおすすめ。

👉 こうしたルールを守れば、スライム実験は安全で楽しい「科学あそび」になります。


発展実験アイデア

スライムは作って遊ぶだけでなく、工夫次第で「自由研究」になります。

  • 水の量を変えてみる → かたさやのび方がどう変わる?
  • ホウ砂水の量を変えてみる → 固まるスピードや感触のちがいを調べる
  • 温めたり冷やしたりする → 冷蔵庫に入れたスライムと常温のスライムのちがいは?

こうして条件を変えて比べることで、「どんなときにどう変化するか」をまとめることができます。


クイズ③
スライムを作るときに必要な「のり」はどんな種類でしょう?

  1. デンプンのり(小学校でよく使うのり)
  2. PVA入りの洗濯のり
  3. 木工用ボンド

正解は 2. PVA入りの洗濯のり です。
PVAという高分子が入っていないと、ホウ砂と結びついてゲルを作ることができません。


スライムの性質を調べてみよう

スライムはただ「やわらかいおもちゃ」ではありません。
じつは 液体と固体の中間のような不思議な性質 を持っていて、科学的にとても面白い実験材料なのです。


1. スライムは液体?固体?

  • ゆっくり伸ばすと… 液体みたいにトロ〜ンと流れる
  • 急に引っ張ると… プチッとちぎれて固体みたいに割れる

👉 このように、力のかけ方で性質が変わるものを 非ニュートン流体(ひニュートンりゅうたい) と呼びます。
スライムはその代表例で、学校の理科でも取り上げられることがあります。


2. 高分子のしくみ

スライムは「PVA(ポリビニルアルコール)」という 高分子(こうぶんし) のつながりでできています。
高分子は、細い糸のような分子が長くつながったもので、まるで「分子のスパゲッティ」。
そこにホウ砂が入ると、分子どうしが「手をつないだ」ようにつながり、ゲル状になるのです。

👉 この「分子のつながり」があるから、スライムはただの水とはちがう性質を見せます。


3. 実験で確かめよう

スライムの性質は、ちょっとした工夫で観察できます。

  • ボールを落としてみる → スライムの上にピンポン玉を落とすと、液体のように沈む?固体のように跳ねる?
  • 傾けた板に置く → ゆっくりと流れるのは液体の性質。
  • 力をかけて引っ張る → ゆっくりなら伸び、早くならちぎれるのは非ニュートン流体の特徴。

👉 観察した結果をノートに記録して、「液体っぽいとき」「固体っぽいとき」を比べると立派な自由研究になります。


4. 発展テーマ

さらに発展させたい場合はこんな調べ方もおすすめです。

  • 温度を変える → 冷蔵庫に入れたスライムはどう変わる?
  • 塩を混ぜる → 性質が変化する?
  • 色をつけて観察 → 動きが見やすくなり、レポートにも活用できる。

クイズ④
スライムが「液体のように伸びたり、固体のようにちぎれたりする」理由は何でしょう?

  1. 魔法の力が入っているから
  2. 高分子どうしがつながった非ニュートン流体だから
  3. 水と同じだから

正解は 2. 高分子どうしがつながった非ニュートン流体だから です。


スライムとゲルのちがいを知ろう

スライムを科学の言葉で説明すると「ゲル」の仲間です。
でも、「スライム=ゲル」ではなく、もう少し細かい違いがあります。ここを理解すると、スライムが特別な存在であることがよくわかります。


1. ゲルとはなに?

「ゲル」とは、液体をたっぷり含んでいるのに、全体としては形を保っている物質 のことです。
たとえば…

  • ゼリー
  • 寒天
  • 蒟蒻(こんにゃく)
  • 化粧品のジェル

これらは全部「ゲル」です。触るとプルプルしてやわらかいですが、水のように流れ出したりはしません。

👉 ゲルの大事なポイントは、「水」と「固体の分子の網目」が一緒になっているところ。
この網目構造が、ゲルの独特な手ざわりを生み出しているのです。


2. スライムは特別なゲル

スライムも「ゲル」の仲間ですが、普通のゼリーや寒天とはちがう性質を持っています。

  • 形が一定ではない → 手で持つとだらーんと伸びる
  • 力のかけ方で変化する → ゆっくり伸ばせば液体みたい、急に引っ張ると固体みたいに切れる
  • 分子のつながり方 → ホウ砂とPVAが「分子の橋」をつくることで、独特のやわらかさを実現

つまり、スライムは 「動きのあるゲル」「実験できるゲル」 と言えるのです。


3. ゲルとスライムのちがいを整理すると?

特徴ゲル(ゼリー・寒天など)スライム
見た目形が安定している形がどんどん変わる
感触プルプル・弾力があるやわらかく伸びる・ちぎれる
科学的性質水と固体の網目構造高分子のネットワーク+非ニュートン流体
身近な例食べ物・化粧品実験教材・遊び

👉 こうして比べると、「ゲル=静かなプルプル」「スライム=動きのある不思議プルプル」とイメージできますね。


4. 身近な「ゲル」と比べてみよう

実際にゼリーやこんにゃくと並べて観察すると、違いがもっとよくわかります。

  • スプーンですくうとゼリーはプルンと切れるが、スライムはビヨーンと伸びる
  • ゼリーは形が崩れにくいが、スライムはすぐ広がる
  • ゲル食品は食べられるけど、スライムは食べられない(ここも大きな違い!)

こうした比較をノートにまとめれば、自由研究や授業発表にぴったりです。


クイズ⑤
次のうち、スライムと同じ「ゲルの仲間」ではないものはどれでしょう?

  1. ゼリー
  2. 蒟蒻
  3. プラスチックの定規

正解は 3. プラスチックの定規 です。
ゼリーや蒟蒻はゲルですが、定規は固体で水を含んでいません。


スライム作りで学べる科学【実験から学ぶ高分子の世界】

スライムはただのおもちゃではありません。実は、高分子(こうぶんし)化学 の世界を楽しく体験できる教材なのです。実験を通して、身近な科学の原理を学べます。


1. スライムは「高分子」がつくる

スライムの材料になるのは、主に 洗濯のり(ポリビニルアルコール=PVA) と ホウ砂

  • ポリビニルアルコール(PVA)
    分子が長くつながった「高分子」という仲間。水に溶けると、バラバラのひも状の分子が浮かんでいるイメージ。
  • ホウ砂(ホウ酸ナトリウム)
    洗剤や殺菌剤にも使われる物質。水に溶けると、PVAの分子と「橋(架橋)」をかける働きをする。

👉 つまり、ホウ砂が PVAのひもをつなぎ合わせて網目構造をつくる → これがスライムの正体です。


2. なぜスライムは伸びたり切れたりするの?

スライムの面白さは「液体みたい」「固体みたい」と両方の性質を持っていること。

  • ゆっくり力を加えると → 分子のつながりがのびのび動いて、液体のように伸びる
  • 急に力を加えると → 分子のつながりが壊れて、固体のように切れる

これは 非ニュートン流体 と呼ばれる現象の一つです。
ケチャップや片栗粉のダマも似た性質を持っています。


3. 実験を通してわかること

スライム作りをすると、以下の科学的な学びが得られます。

  • 化学変化を体験:液体が混ざると、性質のちがう「ゲル」に変わる
  • 分子のイメージをつかむ:目には見えない分子が「網目のネットワーク」をつくると想像できる
  • 条件のちがいを実験できる:ホウ砂の量を変えると、かたさが変わる → 実験の「変数」の考え方を学べる

👉 これは理科の授業や自由研究にぴったりのポイントです。


クイズ⑥
スライムを作るときに必要な「分子をつなぐ役割」をするのはどれでしょう?

  1. ホウ砂
  2. 食塩

正解は 2. ホウ砂 です。
ホウ砂がポリビニルアルコール(PVA)の分子をつなぎ合わせて、スライム特有のネットワークをつくります。


自由研究におすすめ!スライム実験の発展テーマ

スライムは「作って遊ぶ」だけで終わりではなく、工夫次第で立派な自由研究のテーマになります。ここでは小中学生にも取り組みやすく、先生や保護者にも評価されやすい発展テーマを紹介します。


1. 「エコスライム」をつくってみる【環境にやさしい実験】

スライムは通常、ホウ砂や洗濯のりなどを使いますが、環境に配慮した材料を工夫すると「エコスライム」になります。

  • 実験アイデア
    • 食用色素やゼラチン、片栗粉などの自然素材を混ぜて作る。
    • 通常のスライムと「触感」「保存のしやすさ」「乾燥の早さ」を比較。
  • 自由研究のまとめ方
    • 「環境にやさしいスライムとは?」という問いを立てる。
    • 写真や触った感想を表に整理するとわかりやすい。

👉 これはSDGsの「つくる責任・つかう責任」や「陸や海の豊かさを守ろう」ともつながります。


2. スライムを利用した身近な科学実験【物性の研究】

スライムは「柔らかいけれど伸びる」という不思議な性質をもつため、物理や化学の実験に発展させることができます。

  • 実験アイデア
    • 弾力性のテスト:「丸めてボールにしたらどれくらい弾むか」を高さごとに測定。
    • 温度の影響:「冷凍庫に入れると硬さはどう変わるか」「温めると伸びやすくなるか」を調べる。
    • 重さの影響:「同じ大きさのスライムにおもりを乗せて、どれだけ広がるか」を比較。
  • 自由研究のまとめ方
    • 実験結果をグラフにまとめる。
    • 「液体と固体の性質をあわせもつ物質」であることを説明すると理科的に深まる。

👉 これは理科の「物質の性質」と直結し、教科書の学びを超えた発展研究になります。


3. スライムとゲル食品を比較する【科学+社会科の融合】

スライムは「高分子ゲル」という性質を持っていますが、これは食品にも共通します。

  • 比較対象の例
    • スライム(PVAゲル)
    • ゼリー(ゼラチンゲル)
    • 寒天(多糖類ゲル)
  • 実験アイデア
    • 触感や硬さを比べる(指で押したときの感触)。
    • 保存性を比べる(常温で何日もつか)。
    • 廃棄のしやすさを比べる(食品は食べられるがスライムは廃棄が必要)。
  • 自由研究のまとめ方
    • 表や図で「食べられるゲルと遊ぶゲルのちがい」を整理。
    • SDGsの「食品ロス」や「資源循環」と結びつけると社会科的な視点も入る。

👉 「理科+家庭科+社会」のクロス学習になり、学びの幅がぐっと広がります。


こうしたテーマは、単なる実験で終わらずに 科学・環境・社会 を結びつけることで、「総合的な学び」や「探究学習」に発展させられます。


おさらいクイズ|スライムとゲルについて学ぼう!

クイズ① スライムはどんな物質に分類される?

  1. 液体
  2. 固体
  3. 液体と固体の性質をあわせもつゲル

正解は 3. 液体と固体の性質をあわせもつゲル です。
スライムは「高分子ゲル」と呼ばれ、形はあるけれど流れるように動く、不思議な性質を持っています。


クイズ② スライムを冷凍庫に入れるとどうなる?

  1. やわらかくなる
  2. かたくなる
  3. なくなってしまう

正解は 2. かたくなる です。
低温になると分子の動きがにぶくなり、スライムは硬くなります。逆に温めるとやわらかく、のびやすくなるのです。


クイズ③ スライムと比べられる食品のゲルとして正しいものは?

  1. ゼリーや寒天
  2. おせんべい
  3. パン

正解は 1. ゼリーや寒天 です。
どちらも「ゲル」という点では同じ。ただし、ゼリーや寒天は食べられる自然素材からできていて、スライムは遊び用の合成ゲルです。


まとめ|スライムは遊びから科学を学べるゲル実験

スライムはただの「おもちゃ」ではなく、高分子ゲルという特別な物質を身近に感じられる、立派な科学教材です。液体のように流れるのに形もある、不思議な性質は、実は「分子のつながり方」や「温度による変化」など、化学や物理の法則が関わっています。

また、スライムは遊んで楽しいだけでなく、

  • ゼリーや寒天など食べ物との共通点
  • 洗剤や保冷剤との化学的なつながり
  • 温めたり冷やしたりするとどう変わるかという観察

といった切り口からも深く調べることができます。

夏休みの自由研究や授業の発表では、「スライムはなぜ固まるのか?」「食品のゲルとの違いは?」などを自分の言葉でまとめれば、ただの実験報告ではなく、科学的な探究心を示すレポートになります。

👉 スライム作りは安全に楽しめる科学実験の入口。
遊びながら学べる「科学のワクワク体験」として、ぜひ家庭や学校で挑戦してみてください。


この記事を書いた人
西田 俊章(MOANAVIスクールディレクター/STEAM教育デザイナー)
公立小学校で20年以上、先生として子どもたちを指導し、教科書の執筆も担当しました。
現在はMOANAVIを運営し、子どもたちが「科学・言語・人間・創造」をテーマに学ぶ場をデザインしています。

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