小学校の理科学習は「知識の詰め込み」ではなく「実感」が大切

理科は「暗記が多くて難しい」という印象を持たれがちですが、実は 小学校の理科で身につけなければならない知識や技能は、それほど多くありません。 では、どのような学びが求められているのでしょうか? この記事では、文部科学省の 学習指導要領解説 をもとに、小学校理科の学習のポイントを解説し、お子さんの学びを支えるための方法について考えていきます。


小学校理科で求められる知識・技能は多くない

文部科学省の 「小学校学習指導要領解説 理科編」 では、小学校理科の目標として以下のように示されています。

「自然の事物・現象についての理解を深め、問題を発見し解決するために必要な資質・能力を育成する。」

ここで重要なのは、「知識を詰め込む」のではなく 「自然の事物・現象についての理解を深める」こと です。 具体的な学習内容としては、以下のようなものが含まれます。

  • 植物の成長や動物の特徴を観察する
  • 光や音の性質を実験で確かめる
  • 磁石や電気の働きを確かめる
  • 月や星の動きを調べる

こうした内容は、決して 「膨大な知識を覚える」ものではなく、基本的な概念を理解することが目的 です。 つまり、 理科の学習は知識の量よりも、「実際に体験し、考え、理解すること」が大切 なのです。


体験と対話を通じた「実感のある学び」が重要

では、知識の詰め込みではなく、どのような学び方が理想的なのでしょうか? 学習指導要領解説 では、次のように述べられています。

「児童が問題を発見し、自ら考え、主体的に解決していくことを重視する。」

この考え方に基づくと、理科の学習では 「体験を通して実感を伴った理解を深めること」 が重要になります。 例えば、

  • 植物の成長を 実際に観察し、変化を記録する
  • 水の状態変化を 氷やお湯を使って実験する
  • 電気の流れを 豆電球と電池を使って確かめる

このような活動を通じて、子どもたちは 「あ、そういうことだったのか!」と気づく体験 をします。 こうした実感を伴った学びは、単なる知識の暗記よりも 深い理解 につながります。

また、理科の学びでは 「対話」 も欠かせません。 友達や先生と意見を交わしながら、

  • 「どうしてこの現象が起こるの?」
  • 「実験の結果は何を示しているの?」
  • 「この結果からどんなことが考えられる?」

といった問いを立て、考えを整理していくことで、 思考力・判断力・表現力が育ちます。


「理科を通じて育つ力」を大切にしよう

理科の学習では、「知識をたくさん覚えること」よりも 「科学的に考える力」を身につけることが重要 です。 これは、学習指導要領の中でも強調されているポイントです。

「観察・実験などの活動を通して、問題解決の能力を高め、科学的に探究する資質・能力を育成する。」

つまり、理科の授業を通じて育てたいのは、

✅ 「なぜ?」と問いを持つ力
✅ 実験や観察を通して確かめる力
✅ 結果をもとに考え、説明する力

これらの力は、 将来どんな分野に進んでも役立つ力 です。 たとえ、全ての知識を覚えていなくても、 「自分で調べ、考え、解決する力」 が身についていれば、どんな場面でも応用ができます。


MOANAVIならSTEAM教育で理科の力を伸ばせる

小学校の理科で求められるのは、 知識を詰め込むのではなく、体験を通して深く理解し、自ら考える力を育てること です。 そのためには、 子どもが主体的に学べる環境 が大切になります。

MOANAVIでは、理科を含む STEAM教育(科学・技術・工学・芸術・数学)を取り入れた学習を行っています。 STEAM教育では、 探究的な学びを重視し、子ども自身が実験やプロジェクトを通じて考える力を育てます。

MOANAVIの学びを通して、お子さんが 「なぜ?」と問いを持ち、試行錯誤しながら解決する力 を身につけることができます。 もし、お子さんに 「楽しく学びながら、将来に役立つ力をつけてほしい」 と思われるなら、ぜひMOANAVIの教育をご検討ください!

お子さんの「知りたい!」を大切にしながら、 理科を通して成長できる学びの場 を一緒に作っていきましょう。

記事を書いた人

西田 俊章(Nishida Toshiaki)

STEAM教育デザイナー / 株式会社MOANAVI代表取締役

理科・STEAM教育の専門家として、20年以上にわたり子どもたちの学びに携わる。文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』の著者であり、TVやラジオで教育解説の経験ももつ。「体験×対話」の学びを大切にし、子どもたちが楽しく学べる環境を提供している。

📚 経歴・資格
✅ 文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』著者
✅ 元公立小学校教員(教員歴20年)
✅ 横浜国立大学大学院 教育学研究科 修士(教育学)
✅ TVK『テレビでLet’s study』理科講師として出演
✅ Fm yokohama『Lovely Day』でSTEAM教育を解説


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