
記憶の種類
記憶にはどんな種類がある?
「勉強したのにすぐに忘れてしまう…」そんな経験はありませんか?
この記事では、記憶の種類について解説し、記憶を定着させるコツについても紹介します。
1. 記憶の基本:短期記憶と長期記憶
記憶には、大きく分けて「短期記憶」と「長期記憶」の2種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
短期記憶とは?
短期記憶とは、数秒から十数秒程度の短い間だけ保持される記憶のことです。例えば、電話番号を一時的に覚えておき、すぐにダイヤルするときに使う記憶が短期記憶にあたります。
しかし、短期記憶はすぐに消えてしまうという特徴があります。何もしなければ、情報はおよそ15秒程度で忘れられてしまうのです(ピーターソンらの研究, 1959)。
長期記憶とは?
長期記憶は、数分から何年にもわたって保持される記憶です。例えば、自転車の乗り方や、自分の名前、学校で習った知識などが長期記憶にあたります。
短期記憶から長期記憶へ
短期記憶にとどまる情報はすぐに忘れられてしまいますが、何度も繰り返して覚えることで、長期記憶へと移行させることができます。これを 「リハーサル」(復唱)といいます。
リハーサルの方法
- 声に出して繰り返し読む
- ノートに書いて覚える
- 実際に使ってみる(問題を解く、会話で使う)
2. マジカルナンバー7±2とは?
短期記憶の容量には限界があります。1956年、心理学者のミラー(Miller, G. A.)は、短期記憶で保持できる情報の量は 「7±2」(5~9個)であると発表しました。これを 「マジカルナンバー7±2」 と呼びます。
具体例
- 一般的な電話番号(7桁)は、一度に覚えられる限界に近い
- 数字や単語を10個以上覚えるのは難しい
しかし、人間の脳には 「チャンク化」 という工夫をすることで、より多くの情報を記憶する能力があります。
チャンク化とは?
「チャンク化」とは、情報を意味のある単位(かたまり)にまとめることで、短期記憶の容量を有効に使う方法です。
例1:数字のチャンク化
「0453768123」をそのまま覚えるのは大変ですが、
「045(横浜の市外局番)」「3768」「123」のように意味のあるまとまりに分けると、覚えやすくなります。
例2:言葉のチャンク化
「こ こ ろ づ か い(6文字)」 → 「心遣い(1単語)」
このように、知っている言葉のまとまりを利用することで、記憶しやすくなります。
チャンク化のコツ
- 関連する情報をグループ化する(例:語呂合わせを作る)
- 知っている情報と結びつける(例:市外局番を地名と関連付ける)
- 視覚的に整理する(例:図やマインドマップを使う)
3. ワーキングメモリーとは?
短期記憶は、単なる「一時的な記憶」ではなく、情報を使って考えたり判断したりする役割も持っています。この機能を 「ワーキングメモリー(作業記憶)」 といいます。
ワーキングメモリーの働き
- 計算をするとき → 頭の中で数字を保持しながら計算する
- 文章を読むとき → 文の意味を理解しながら先を読む
- 会話をするとき → 相手の話を覚えつつ、適切な返答を考える
ワーキングメモリーを鍛える方法
- 暗算をする(簡単な足し算・引き算を頭の中で解く)
- 音読をする(文章を声に出して読むことで、記憶力が向上)
- メモを取る習慣をつける(情報を整理しながら覚える)
- パズルやゲームを活用する(将棋・オセロ・ナンプレなど)
ワーキングメモリーが鍛えられると、勉強や日常生活での「考える力」が向上します。
まとめ
- 記憶には 短期記憶(数秒~数十秒)と 長期記憶(数分~生涯)の2種類がある
- リハーサル(復唱) によって、短期記憶を長期記憶へ移すことができる
- 短期記憶の容量は「7±2」で、情報を「チャンク化」することで効率よく記憶できる
- ワーキングメモリー(作業記憶) を鍛えると、学習や日常生活での思考力が向上する
MOANAVIで学びを深めよう!

MOANAVIでは、ただ知識を詰め込むのではなく、「対話」と「体験」を通して、子どもたちの学びを深める教育を行っています。記憶の仕組みを活かした学習方法を取り入れ、子どもたちが楽しく、効果的に学べる環境を提供しています。ぜひ、MOANAVIで新しい学びのスタイルを体験してみませんか?
記事を書いた人

西田 俊章(Nishida Toshiaki)
STEAM教育デザイナー / 株式会社MOANAVI代表取締役
理科・STEAM教育の専門家として、20年以上にわたり子どもたちの学びに携わる。文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』の著者であり、TVやラジオで教育解説の経験ももつ。「体験×対話」の学びを大切にし、子どもたちが楽しく学べる環境を提供している。
📚 経歴・資格
✅ 文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』著者
✅ 元公立小学校教員(教員歴20年)
✅ 横浜国立大学大学院 教育学研究科 修士(教育学)
✅ TVK『テレビでLet’s study』理科講師として出演
✅ Fm yokohama『Lovely Day』でSTEAM教育を解説