遊びの中に学びがある 〜ルールを工夫する力〜

MOANAVIでは、遊びをただの「余暇」ではなく、大切な「学びの場」として捉えています。
今日は、外遊びと中遊びの時間に、子どもたちが見せてくれた“学びの瞬間”をご紹介します。


外遊び:走れない友だちも楽しめる「かくれんぼ」の工夫

今日の外遊びは、少し変わった“かくれんぼ”。
鬼が数を数えていた場所に先にタッチすればセーフになる、「缶蹴り」に近いルールを取り入れた遊びです。

鬼に見つからないように隠れるのはもちろん、見つかったあとも鬼より早く“スタート地点”に戻ればセーフ。
鬼との距離を見て、タイミングよく飛び出す“かけひき”が勝利のカギとなります。

でも今日は、足を怪我して走れない子が参加していました。
そこで子どもたちは話し合い、「最後の一人になるまで見つからなければ、その人はセーフ」という新しいルールを追加しました。

このルールのおかげで、走れない子でも“隠れ続ける”ことでセーフになるチャンスが生まれました。
そして、この工夫は、怪我をしていない子たちにとっても新しい戦略を考える楽しさにつながったのです。

子どもたちのやさしさがきっかけで生まれたルールが、みんなの楽しさに変わる。
まさに「遊びのユニバーサルデザイン」と言える体験でした。


中遊び:戦略が鍵のボードゲーム「コリドール」

室内では、ボードゲーム「コリドール」で対戦。
ルールはとてもシンプル。相手より先に自分の駒をゴールに導くだけ。でもその道のりは簡単ではありません。

前に進むだけではなく、相手の進路をフェンスでブロックしたり、逆に相手の作った道をうまく利用したり。
先を読む力、計画する力、そして柔軟な発想力が試されます。

さらに今回は、MOANAVIオリジナルのハンデ戦ルールも導入。
勝った人は次の対戦で使えるフェンスを1枚相手に渡さなければなりません。

フェンスが少なくなればなるほど、相手の配置を読む力がより重要に。
負けた人は多くのフェンスを使えることでリベンジのチャンスが増え、どちらにとっても「次のゲームが楽しみ」になる仕組みです。

勝っても負けても、また次を楽しめる。
そんな工夫が、長く仲良く遊び続ける秘訣なのだと子どもたち自身が教えてくれました。


アナログな遊びだからこそ生まれる「思いやりのルール」

デジタルゲームが主流の今、子どもたちが自分たちでルールを作り、相手の気持ちを想像しながら遊びをつくっていく機会は、ますます貴重になっています。

MOANAVIでは、こうしたアナログな遊びの中でこそ育まれる“思いやり”や“協調性”、“創造的な工夫”を大切にしています。
今日もまた、子どもたちの遊びの中に、たくさんの学びがありました。

まとめ

MOANAVIでは、日常の「遊び」がそのまま学びのフィールドになります。
外遊びでは、誰もが楽しめるルールを自分たちで考え、仲間を思いやる力や集団の中で調整する力を自然に育んでいました。
中遊びのボードゲームでは、戦略を考えながらも“次も一緒に遊べる仕組み”を作り出す工夫が光りました。

デジタルでは味わえない、アナログな遊びの中だからこそ育つ「思いやり」と「創造力」。
MOANAVIの子どもたちは、今日も遊びの中で大切な力を育てています。

記事を書いた人

西田 俊章(Nishida Toshiaki)

STEAM教育デザイナー / 株式会社MOANAVI代表取締役

理科・STEAM教育の専門家として、20年以上にわたり子どもたちの学びに携わる。文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』の著者であり、TVやラジオで教育解説の経験ももつ。「体験×対話」の学びを大切にし、子どもたちが楽しく学べる環境を提供している。

📚 経歴・資格
✅ 文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』著者
✅ 元公立小学校教員(教員歴20年)
✅ 横浜国立大学大学院 教育学研究科 修士(教育学)
✅ TVK『テレビでLet’s study』理科講師として出演
✅ Fm yokohama『Lovely Day』でSTEAM教育を解説


新着記事

誰もが安心して学べる学校をつくるために──横浜市立南小学校で教員研修を行いました
横浜市立南小学校で「誰もが安心して学べる学校をつくるために」をテーマに教員研修を実施しました。Webレジュメを活用した参加型研修とアンケート結果をもとに、先生方の気付きや学校現場での学びをご紹介します。
校内研修で先生方に問いかけて見えた「誰もが安心して学べる学校」とは
不登校や登校しぶりのある子どもへの支援、安心して学べる学校づくりをテーマに実施した校内研修の実践記録です。先生方のリアルタイムアンケートや質問・感想をもとに、教員研修で共有した学級づくりの考え方や、明日から実践できる支援のヒントを紹介します。
「まとめテストまでたどり着いた」調べる学びが知識をつないでいく瞬間
小学5年生の社会で「貿易と運輸」「情報と産業」を学びながら、資料を調べて考える学習を積み重ねた実践記録です。分からないことを自分で調べ、知識をつなぎ合わせながら最後はまとめテストへ到達。答えを覚えるだけではなく、自ら情報を集め、整理し、活用する学びの過程から、子どもが主体的に学び続ける力が育っていく様子を紹介します。
小学校の教科書にない問題で、中学の教科書を開いて進めた
小学校の教科書に載っていない社会の問題に出会ったとき、子どもが選んだのは「止まること」ではなく「別の資料を探すこと」でした。平安時代の貴族の生活を学ぶ中で、中学の教科書を自力で活用しながら学習を進めた実践記録です。知識を覚えるだけではない、「調べて学ぶ力」が育った一場面を記録しました。
「少しむずしかったです。」から始まった、はじめてのわり算
「すごく楽しかったです。」と話していたぼうグラフの学習のあと、子どもが挑戦したのは初めてのわり算でした。「少しむずしかったです。」と振り返りながらも、十のくらいから順番に考え、一のくらいへと進み、最後には一人で解けるように。MOANAVIで記録された、初めてのわり算に向き合った子どもの小さくて大きな成長の記録です。
タイトルとURLをコピーしました