
フリースクールとは?
メリット・デメリット・費用や
学びの多様化学校との違いを解説
「フリースクールってどんな場所?」「メリットやデメリットは?」「費用はどれくらいかかるの?」――そんな疑問を持つ保護者や子どもは多いでしょう。
この記事では、フリースクールの基本的な仕組み、メリット・デメリット、費用、公立学校や学びの多様化学校との違いを解説します。さらに、よくある質問や横浜市のオルタナティブスクール「モアナビ協創学園」についても触れます。
1. フリースクールとは?
フリースクールは、学校に通うことが難しい子どもが安心して学びを続けられる民間の学びの場です。
- 学びの内容や進め方に自由度が高い
- 子どもの興味やペースを大切にした個別対応
- 学校復帰を支援するタイプもあれば、居場所としての役割を重視するタイプもある
2. フリースクールの費用
- 月謝制が一般的で、月数万円〜十数万円
- 教材費・活動費が別途必要な場合もある
👉 公立学校と比べて家庭の経済的負担は大きくなりがちです。
3. フリースクールのメリット
- 自由な学び:自分のペースで学習できる
- 安心できる居場所:学校が苦手な子どもも安心して通える
- 自己肯定感の回復:得意や興味を伸ばしやすい
4. フリースクールのデメリット
- 費用の負担:公的補助が少なく、家庭に負担が集中
- 制度的な曖昧さ:学校教育法上の「学校」ではないため、在籍校との調整が必要
- 進路への影響:出席日数や成績の扱いが進学時に不利になることもある
5. 公立学校・学びの多様化学校との違い
公立学校との違い
- 公立学校は義務教育で無償。成績評価や出席扱いが制度的に明確。
- フリースクールは民間運営で、教育方針や内容は自由。ただし費用がかかる。
学びの多様化学校との違い
「学びの多様化学校」は文部科学省が推進する新制度。
- 不登校の子どもを対象に、公立学校内外で多様な学びを保障する取り組み
- 無料で利用でき、学校とのつながりを残しやすい
- 一方、フリースクールは民間ならではの自由度があるが、費用は自己負担
6. どんな子に向いている?向かない?
向いている子
- 学校の集団生活が大きなストレスになる
- 自分のペースで学びたい
- 興味・関心を軸に学びを深めたい
向かない子
- 学校復帰を前提とする支援を望む場合
- 経済的に学費負担が難しい場合
- 出席日数や成績が必要な進路をめざしている場合
7. よくある質問(Q&A)
Q1. フリースクールに通うと出席扱いになりますか?
A. 原則は在籍校の判断によりますが、フリースクールの活動内容によっては出席扱いとされるケースもあります。学校との連携が重要です。
Q2. フリースクールから高校進学はできますか?
A. 可能です。多くは通信制高校や定時制高校との接続があります。進学を希望する場合は、受験に必要な学習サポートがあるか確認しましょう。
Q3. 横浜市に補助金はありますか?
A. 現時点では横浜市独自の補助金制度は整っていません。ただし、国の就学支援金や自治体ごとの制度(鎌倉市など)は一部利用可能です。
8. モアナビ協創学園のご紹介
横浜市で不登校や多様な学びを支える場のひとつが モアナビ協創学園(2026年4月開校予定)。
- 自由進度学習とSTEAM教育を組み合わせたオルタナティブスクール
- 小規模・少人数制で、安心できる居場所を提供
- 「学びは評価のためでなく、成長のためにある」を理念に運営
まとめ|お子さんに合った学びを選ぼう
フリースクールには、自由で安心できる学びの場というメリットがある一方、費用や制度面での課題もあります。
横浜市でも「学びの多様化学校」など新しい支援が広がっていますが、家庭や子どもの状況に応じて選択肢を広げることが大切です。
フリースクール、学びの多様化学校、そしてオルタナティブスクール――どの選択も、子どもに合った学びを見つけるための一歩です。
記事を書いた人

西田 俊章(Nishida Toshiaki)
STEAM教育デザイナー / MOANAVIスクールディレクター
理科・STEAM教育の専門家として、20年以上にわたり子どもたちの学びに携わる。文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』の著者であり、TVやラジオで教育解説の経験ももつ。「体験×対話」の学びを大切にし、子どもたちが楽しく学べる環境を提供している。
📚 経歴・資格
✅ 文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』著者
✅ 元公立小学校教員(教員歴20年)
✅ 横浜国立大学大学院 教育学研究科 修士(教育学)
✅ TVK『テレビでLet’s study』理科講師として出演
✅ Fm yokohama『Lovely Day』でSTEAM教育を解説