
AI時代に生きる子どもたちへ!
無くなる仕事・生まれる仕事・今必要な学びとは?
今の子どもたちが大人になる頃、仕事の形は大きく変わると言われています。AIの発展によって無くなる職業もあれば、新しく生まれる職業もあります。世界経済フォーラムの「The Future of Jobs」レポートや、アメリカの研究機関「Institute For The Future(IFTF)」の調査によると、未来の仕事には大きな変化が予測されています。では、子どもたちが未来を生き抜くためには、どんな力を身につけるべきなのでしょうか?この記事では、無くなる仕事・新しく生まれる仕事・必要なリテラシー・今の小学生に求められる学びについて、わかりやすく解説します。
AIの進化で無くなる仕事と生まれる仕事
1-1. AIによって無くなる可能性が高い職業
世界経済フォーラムの「The Future of Jobs」レポート(2023年版)では、AIやロボット技術の進歩によって、現在小学校に入学する年齢層の子どもたちの65%が現存しない新しい職種に就業すると予測しています。
今後数十年の間に自動化が進む職業の例として次のような職業があります。
- レジ係(セルフレジや無人店舗の増加)
- 事務職(データ入力や管理業務の自動化)
- 銀行員(ネットバンキングやAI融資の拡大)
- 工場作業員(ロボットの導入による生産ラインの自動化)
- タクシー運転手(自動運転技術の発展)
これらの職業は、すでにAIや自動化が進んでおり、今後ますます人の手が不要になる可能性が高いとされています。
1-2. 新しく生まれる仕事や成長する職業
一方で、新たに求められる職業も増えています。アメリカの研究機関「Institute For The Future(IFTF)」のレポートによると、2030年に存在する仕事の約85%が、今は存在しない仕事であると予測されています。
これから需要が高まる仕事として、以下のような職業が挙げられています。
- AIエンジニア(AIを開発・管理する仕事)
- データサイエンティスト(ビッグデータを分析し、活用する仕事)
- ロボットメンテナンス技術者(AIやロボットの管理・修理をする仕事)
- 環境・エネルギー関連の仕事(再生可能エネルギーの活用)
- クリエイティブ系の仕事(デザイン、動画編集、コンテンツ制作など)
特に「データサイエンス」や「AI開発」に関わる仕事は、今後ますます重要になると言われています。
AI時代に必要な「リテラシー」とは?
AIが普及する時代を生きる子どもたちには、「リテラシー(=必要な知識やスキル)」を身につけることが大切です。
2-1. デジタルリテラシー
IT社会では、情報を適切に扱う力が必要です。例えば、
- インターネットの正しい使い方(フェイクニュースを見抜く力)
- プログラミングの基礎知識(コードを書けなくても、仕組みを理解する)
- サイバーセキュリティ(個人情報を守る、詐欺に騙されない)
2-2. 創造力・問題解決力
AIができるのは、すでにあるデータをもとに処理すること。新しいアイデアを生み出したり、課題を解決したりするのは、人間ならではの強みです。
- 「なぜ?どうして?」と考える力(探究心を持つ)
- 新しいものを創り出す力(デザイン、アート、音楽など)
2-3. コミュニケーション能力
AIが進化しても、「人と人のつながり」はなくなりません。
- 相手の気持ちを理解する力(共感力・協調性)
- 意見を伝える力(プレゼンテーション・ディスカッション)
未来を生き抜くために、小学生が今から身につけるべき学び
AIやロボットが普及する未来を見据え、小学生がどのような学びを進めるべきかを考えると、以下のようなポイントが重要になります。単に知識を詰め込むのではなく、「自分で考え、学び、活用する力」を身につけることが求められます。
3-1. 基礎学力をしっかり身につける
「読む・書く・計算する」の力は、どんな時代でも重要!
💡 なぜ?
- AIが発展しても、言葉や数字の基本がわからなければ、情報を正しく理解できない。
- 読解力が低いと、インターネットやAIの情報を正しく活用できない。
✅ 身につけるべき力
- 国語力(読解力・論理的思考):文章を正しく理解し、自分の考えを伝えられる力
- 計算力・数的感覚:四則計算を素早く正確に行い、数学的な思考を養う
- 文章を書く力:自分の考えを整理し、伝える力
🌟 おすすめの学習法
- 読書習慣をつける(音読・要約・感想文を書く)
- 100マス計算・ナンバープレート計算(数字に強くなる)
- 日記や作文を書く(思考を整理し、表現力を高める)
3-2. デジタルリテラシーを育む
AI・ロボットと協働するために、デジタル技術を学ぶ!
💡 なぜ?
- ITの知識やスキルがないと、新しい仕事についていけなくなる。
- AIに任せることと、自分が考えることを区別できるようにするため。
✅ 身につけるべき力
- プログラミング的思考(順序立てて考え、問題を解決する力)
- 情報の取捨選択力(正しい情報を見極める力)
- データを活用する力(数値やグラフを読み解く力)
🌟 おすすめの学習法
- スクラッチ(Scratch)でプログラミングを体験(遊びながら学べる)
- 調べ学習をする(WikipediaやGoogle検索を活用する)
- 表計算ソフト(ExcelやGoogleスプレッドシート)に触れる
3-3. 自己調整学習の力をつける
「教わる」から「自分で学ぶ」へ!
💡 なぜ?
- 社会が変化するスピードが速いため、学校で習うことだけでは対応できない。
- 自分で学ぶ習慣をつけることで、一生学び続ける力が育つ。
✅ 身につけるべき力
- 学習計画を立てる力(どのように学ぶかを考える)
- 学びを振り返る力(何ができたか、何が課題かを考える)
- 目標を持って学ぶ力(目的意識を持って取り組む)
🌟 おすすめの学習法
- 勉強の計画を自分で立ててみる(1週間の学習計画を作る)
- 今日の学びを振り返る習慣をつける(「できたこと・わからなかったこと」を書き出す)
- 興味のあるテーマで自由研究をする(「なぜ?」を深掘りする力を養う)
3-4. コミュニケーション能力を伸ばす
「話す・聞く・伝える」力は、人間だからこそ大事!
💡 なぜ?
- AIは計算やデータ処理は得意だが、人間の感情を理解するのは難しい。
- 人と協力する力がないと、どんな仕事でも成功しにくい。
✅ 身につけるべき力
- 質問力(わからないことを的確に聞く力)
- 対話力(相手の話をしっかり聞き、自分の意見を伝える力)
- チームワーク(協力して問題を解決する力)
🌟 おすすめの学習法
- 友だちや家族とディスカッションする(テーマを決めて話し合う)
- 自分の意見をまとめて発表する(プレゼンテーションの練習)
- ロールプレイングゲーム(RPG)や劇を通じて対話力を鍛える
3-5. 創造力・発想力を鍛える
「新しいものを生み出す力」が、未来の仕事を作る!
💡 なぜ?
- なくなる仕事がある一方で、新しい仕事も生まれる。
- AIにできない仕事は「ゼロから何かを生み出すこと」。
✅ 身につけるべき力
- アイデアを出す力(新しい発想を生み出す)
- 試行錯誤する力(失敗しても諦めずにやり直す)
- アートや音楽、ものづくりを楽しむ力(クリエイティブな経験を増やす)
🌟 おすすめの学習法
- ヒンメリや工作など、手を動かして創造する
- 絵を描いたり、物語を作る(自由な表現を楽しむ)
- ゲームやアプリを作ってみる(簡単なプログラミングに挑戦)
3-6. これからの時代に必要な学び
学ぶべきこと | 重要な理由 | 具体的な学び方 |
---|---|---|
基礎学力(国語・算数) | 情報を正しく理解し、活用するため | 読書・計算・作文・ナンバープレート計算 |
デジタルリテラシー | AI・ITと協働する力をつけるため | プログラミング・検索・データ分析 |
自己調整学習 | 自分で学び続ける力を育むため | 学習計画・振り返り・自由研究 |
コミュニケーション能力 | 人間にしかできない力を高めるため | ディスカッション・発表・劇 |
創造力・発想力 | AIに代替できない力を伸ばすため | 絵・音楽・ものづくり・プログラミング |
小学生に伝えたいこと
未来はどうなるかわからないけれど、「学ぶ力」と「考える力」があれば、どんな変化にも対応できます!
遊びの中にも学びはたくさんあるので、好奇心を大切にしながら「なぜ?」を深掘りする習慣をつけることが大事です。
楽しく学びながら、未来に備えましょう!
MOANAVIで学ぶ、新しい時代の教育

MOANAVIでは、AI時代を生きる子どもたちに必要な「対話と体験を大切にした学び」を提供しています。
4-1. 「科学」の枠組み:探究心と論理的思考の育成
現代の小学生には、知識を詰め込むのではなく、自分で疑問を持ち、考え、解決する力が求められています。MOANAVIの「科学」は、実験やデータ分析を通じて、探究的な学びを深める点で理想的です。
特に、ロボットプログラミングやデータ解析の要素を取り入れることで、これからの社会で求められるデジタルリテラシーも身につけられます。
4-2. 「言語」の枠組み:情報を読み解き、発信する力
AI時代には、単に文章を読む・書くだけでなく、論理的に考え、自分の意見を伝え、他者と議論する力が不可欠です。MOANAVIの「言語」では、読解・作文・プレゼンテーション・ディスカッションと多角的な学びを取り入れており、思考力と表現力を強化できる仕組みがあります。
4-3. 「人間」の枠組み:社会とのつながりを考える
これからの時代、「自分が社会の一員としてどのように貢献できるか」を考える力が求められます。MOANAVIの「人間」では、社会貢献活動や起業体験、倫理的思考を学ぶ機会があり、主体的に社会と関わる力を養うことができます。
また、クラスでのルール作りや感謝の手紙といった活動は、協調性や他者理解を深めるために有効です。
4-4. 「創造」の枠組み:新しい価値を生み出す力
「正解がない問題」に向き合い、自ら考え、試し、創り出す力は、今後ますます重要になります。MOANAVIの「創造」では、アート・デザイン・ものづくりといった活動を通じて、子どもたちの創造性を引き出し、柔軟な発想を育てることができます。
4-5. MOANAVIのカリキュラムは、未来を生き抜く力を育む
MOANAVIのカリキュラムは、論理的思考・表現力・社会性・創造力という現代の教育に不可欠な要素をバランスよく取り入れており、小学生にとって理想的な学びの場となっています。
従来の教科の枠を超えた「科学」「言語」「人間」「創造」のアプローチは、まさにこれからの時代を生きる子どもたちに必要な力を育てるものであり、MOANAVIの教育が現代の学びのニーズにしっかりと応えていることがわかります。
まとめ
AIの発展によって、仕事の形は大きく変わります。無くなる仕事もありますが、新しい仕事も生まれます。その変化に対応するために、デジタルリテラシー・創造力・コミュニケーション能力を身につけることが重要です。MOANAVIでは、未来を生き抜く力を育む学びを提供しています。興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください!
記事を書いた人

西田 俊章(Nishida Toshiaki)
STEAM教育デザイナー / 株式会社MOANAVI代表取締役
理科・STEAM教育の専門家として、20年以上にわたり子どもたちの学びに携わる。文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』の著者であり、TVやラジオで教育解説の経験ももつ。「体験×対話」の学びを大切にし、子どもたちが楽しく学べる環境を提供している。
📚 経歴・資格
✅ 文部科学省検定済教科書『みんなと学ぶ 小学校理科』著者
✅ 元公立小学校教員(教員歴20年)
✅ 横浜国立大学大学院 教育学研究科 修士(教育学)
✅ TVK『テレビでLet’s study』理科講師として出演
✅ Fm yokohama『Lovely Day』でSTEAM教育を解説